「早く寝なさい」
「勉強しなさい」
「遅刻しないようにしなさい」
「早くしなさい」
などと、口が酸っぱくなるほど、
子どもに注意を与えたり、子どもに指示を与えて、
親が疲れているとすると問題です。
子どもに過干渉になっている可能性があるからです。
「子どもに対する過干渉」とは、
子どもが考えたり行動する前に、注意や指示を与えて、
親が理想と考える行動をさせようと働きかけることです。
当初は、子どもも様々な干渉を受けることに抵抗を感じるかもしれませんが、
慣れてくれば、子どもは自分で悩んだり、考えたりする必要がなくなるので、
ある意味楽ですし、何かうまくいかないことがあれば、
「親が適切な指示を自分に与えないからだ」
と責任転嫁すればいいのですから、ますます楽ちんです。
以上のように、子どもは楽で、親は指示や注意を与えることで、
親であることを実感できるという面もあり、過干渉の負の連鎖は続いてしまうのです。
過干渉は、子どもから「考える機会を奪う」という点で、
将来に向けて大きなリスクとなります。
社会人になれば、親のように親身になって干渉してくれる人は現れません。
自分で、悩み、苦しみ、考え、自分の問題解決を図らなくてはならないのです。
さもなければ、社会の中で居場所を見いだせなくなります。
「三つ子の魂百まで」という言葉があるように、子どもの頃に身につけた姿勢や態度は、
なかなか変えることができません。
「可愛い子には、旅をさせろ」という諺もあります。
旅は、社会とか人生と考えれば、
「子どもの頃に社会の生き方や、人生との向き合い方を学ばせなさい」
ということです。
時には、干渉しないことが、子どもに旅をさせることなのです。
わが子は可愛いに決まっていますよね。
可愛い子だからこそ、子ども自身に課題を解決する環境を創っていきましょう。
親としての実感を、「子どもを見守る」ことでも得たいものです。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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