2014年9月30日火曜日

☆ 過去と他人は変えられない。変えられるのは、未来と自分だけ。 ☆ @仲町台の個別指導




私たちは、他者に対して、自分の価値観を尊重してもらい、
自分の思う通りに行動してもらいたいと少なからず思うものです。

他人に対しても淡いこんな期待を持ちがちなのですから、
わが子であれば、なおのこと自分の思い通りに行動して
もらいたいと強く願うのも無理はありません。












しかし、「覆水盆に返らず」という諺が言うように
過去が変えられないのと同様に、他人を自分の
思い通りに変えることはできないのです。











これが可能なのは、昔の暴君と家来の関係だけです。



もし、親が子どもに自分の思う通りに動かそうとするなら、
その親子関係は、暴君と家来の関係に他なりません。





わが子の暴君を目指す親は皆無でしょう。








それでは、放っておけばいいのでしょうか。
放任主義は、それはそれで問題です。








そうです。変えられるのは、過去ではなく、未来です。









過去がどんなに良くても悪くても、変えられるのはこれからで
あり、これからの親自身の子どもに対する姿勢と行動だけなのです。











たちは、 変えられないことに悩み、

      変えられることに比較的無頓着 なのです。














先日、私が関係する学習塾に中学三年生の生徒と保護者が
相談に見えました。

お子さんは勉強が苦手で、成績が伸びず藁をもつかむ
気持ちで相談に来てくださいました。












お子さんのこのようなご様子に、保護者の方は、
「自分の子育てが失敗だったのではないか」と
不安な気持ちを打ち明けてくださいました。













確かに今までの成績は悪かったかもしれません。


勉強にも積極的に取り組まなかったかもしれません。

しかし、色々な話の末に、お子さんは、
「これから頑張ります」とはっきりと意志表明してくれました。










さらに、「よろしくお願いします」と私に深々と頭を下げて言ってくれました。






そして、私は保護者に

こんなにしっかりとしたお子さんであるのに

 子育ての失敗のわけがないじゃないですか。

 勉強や成績面だけでお子さんを見れば、確かに

 お母さんの不安はわからなくもありませんが、

 成績が悪くても投げ出さずに、これから頑張ると、

 こんなにもしっかり意思表示ができるお子さんをみれば、

 子育ては、順調ですよ。お子さんの人生はこれからですよ」




と伝えました。











保護者の方は、私の話に理解を示して下さったばかりでなく、

あらためてわが子の良い部分、成長した部分を見直して

安心されたようでした。


きっとこの保護者は、今後お子さんを信じて、
応援し続けてくれると、私は信じています。











今までできなかった、子どもの良い点に目を向けるという態度も、

未来と自分を変えるということなのです。











ところで、これまでのこのメルマガでも、子どもの良い点を見ると

いうことは何度もお伝えしてきましたが、実践するとなると、

なかなか難しいようです。


時には、第三者に意見を求めることも必要かもしれません。





メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
【入会やイベントに関するお問い合わせ】

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2014年9月24日水曜日

☆一言で伝える☆ @仲町台の個別指導


中学生は忙しいのです。

7時前に家を出て朝練。

授業を6時間受けて、放課後は下校時刻まで午後錬。

軽食をほおばり7時過ぎから10時ごろまで塾通い。

そして、夕食。




もしかしたら、大人以上に忙しい日々を送っているかも・・・。

ちょっと知恵が回れば、残業手当を要求してくるかもしれないハードな日々。




そして、家で親と顔を合わせれば、


いつまでゲームをやっているの!?何度言ったらわかるの!? 

早く宿題やっちゃいなさい!何度言ったらわかるの!? 

何度言ったらわかるの!?ねぇ、何度言ったらわかるの!?

いつまでテレビを見ているの?早くお風呂に入って寝なさい!

何度言ったらわかるの!?

何度言ったらわかるの!?部屋を片付けなさい!

何度言ったらわかるの!?帰って来たら靴を揃えなさい!




・・・こんなにも忙しい毎日を送っているのに、こんなふうに何度も言われたら、耳にタコ。

「うるせー!」の一言も言いたくなる気持ちもわかります。




もしかしたら、何度も言っているから、まるでいつも見る景色を見ているかのように
子どもにはメッセージが届いていないのかもしれません。



何度も言っているから、まるで空気のように何も感じず、
メッセージが素通りしてしまうのかもしれません。



そう、子どもも頑張っているのです。



大人でも、仕事から帰って来て、やれやれと思ってテレビでも見ている時に、

洋服はきちんとかけて置いて!洗い物は洗濯機に!
子どもと遊んでやって!

なんて言われ続けていたら、言われていることは、「その通り」ではありますが、
言い訳や愚痴の一つもこぼしたくなります。



言われることはごもっとも。
でも、相手との関係をギクシャクさせずに、メッセージをきちんと伝えるには、口数ではないのです。


これだけはやって!これだけは言っておくわ!と、
一言だけ伝えるようにしましょう(それでも二言三言伝えているかもしれませんが・・・)。




「本当に目標を持って計画的にできないんだから・・・」と、
中学生をお持ちのお母さんからよく愚痴のように聞く言葉があります。

このように悩むお母さんの特徴は口数が多いことです。


よくよく思い出してください。
ご自分が中学生の頃、目標を持ってどれだけ計画的にやっていたか・・・。


子どもにそうなってほしいなら、まず口数を思い切って減らしてみることです。



「いい、一つだけ言っておくわよ!部屋は片づけてね」
「一つだけお願いよ!学校から帰って来たら宿題をやってね」


あとは、ゆったり子どもを眺めてみてください。


結構、彼ら、彼女らなりにやっているものです。




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2014年9月16日火曜日

☆好きなことに夢中になれることは凄いことなのです☆ @仲町台の個別指導


「あなたは、好きなことばかりやって!
嫌なことはまったくやらないんだから・・・。」




言葉にして、伝えているかどうかは別にして、
子どもの行動をこのようにネガティブに捉えるお父さん・お母さんは、少なくないかもしれません。




母:「あなたは、部活ばかりやって・・・少しは勉強しなさい」

子:「少しはちゃんとやっているよ!」

母:「少ししかやってないじゃない」

子:「『少し勉強しろ!』って言うから少しやっていると言ったんだよ」

母:「部活だけをやって高校に行けるわけじゃないんだから、
しっかり勉強しないと高校に行けないわよ」

子:「またその話・・・。じゃあ部屋に行って勉強してくるよ」

母:「どうせ、またゲームでもやるんでしょう。それなら早く寝なさい」

子:「はあ・・・。そうします」

母:「(まったく、この子ったら・・・)」




先日の全米オープンテニスで、準優勝した錦織圭さんは、
どんな育てられ方をしたのか興味があって、ちょっと調べてみました。


ご両親は、趣味程度でテニスをやっていたくらいで、全く畑違いのお仕事をされていたようです。
家族の趣味のためにラケットを買ったのが、彼のテニスを始めるきっかけだったようです。


ご両親の方針は、「好きなことを自由にとことんやらせる」だったとか。




12歳でフロリダのテニスアカデミーでトレーニングしている頃は、
体も小さく、体力もない子だったようです。

でも、コーチは長い目で彼を育てようと考え、焦らずじっくり育てたそうです。




また、ゲームが好きで、空き時間には夢中になっていたようで、
普通の子とくらべるとゲームに集中し、長時間にわたることもあったようです。


ゲームの中でも、次々に新しい個性的な技をつくるなど、創造力に長けていたようですが、
日本にいたら、「目が悪くなり、テニスに悪い影響があるのでやめさせたかもしれない」とコーチは言います。




さて、わが子を世界に通用する人間にしようと真剣に考えている親は多くはないかもしれませんが、

彼を取り巻く環境から学ぶところがあるなと感じました。




◎長い目で子どもを見守る
とかく、何か子どもの結果が出ると、人生のゴールのように一喜一憂する親は少なくないのではないでしょうか?

長い目で見守る勇気を親がもつことは大切なのです。



◎子どもの好きなことをとことんやらせる
とかく、「部活も、勉強もバランスよくできたらいいなぁ」と親は思いがちですが、
好きなことをとことん取り組ませることで、その子の才能や個性が伸びるのではないでしょうか。

好きなことに夢中になることを否定的に捉える親もいるでしょうが、
好きなことを一生懸命続けることは、並大抵の努力ではできません。

毎日毎回の食事で、同じ好物が食卓に並んだとしたら、何回まで飽きず
に食べられるでしょう。

好きなことを続けることができることは、凄いことなのです。



◎子どもの良いところを探す
仮に、遊びであっても、その中に、その子の個性や特性をポジティブに発見しようとする姿勢を
親が持つことが大切なのです。




以上のような姿勢や態度を身につければ、先ほどの会話は以下のように変わるかもしれません。




母:「あなたは、本当に部活に一生懸命ね。よく朝早くから、夕方まで毎日がんばれるわね。
   あなたの根性はすごいと思うわ」

子:「別に大したことないよ。好きなことだし・・・」

母:「好きなことでも一生懸命続けることは難しいものよ。
   あなたがそれをできているなんて誇りに思うわ」

子:「照れるなぁ。そこまで言われちゃぁ。宿題でもやりますか」

母:「やっぱりすごい!」





~追伸~
週末、池袋の駅前の混雑する中で、おばあさんが地べたに座り、4~5歳の孫を抱きながら、
「おばあちゃんは、あんたが成長するのが楽しみなんだよ」と
何度も何度も言っている光景に出くわしました。

都会の雑踏の中でほのぼのとした気持ちになりました。


きっとおばあちゃんを大切にする大人になってくれるでしょう




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2014年9月9日火曜日

☆うちの親は叱ってくれない☆ @仲町台の個別指導


ある高校生から、こんな言葉を聞いて衝撃でした。

この言葉の裏には、「親が叱ってくれない」という不満があったからです。



模擬テストを終えたこの子は、「あー英語ができなかった」と言いました。



「ダメじゃないか。これからの時代、英語は、何をするにも必要だし、当面の大学受験では、絶対にできなくちゃいけない。
まずは、もう一度テストの解き直しをしてごらん。


「はい、わかりました。・・・でも、うちの親、叱ってくれないんだよね。」


「それは、君が自分で気づけると信じているからじゃないのかい?」


「そうかもしれないけど、『どうしたら、今度のテストで点数がとれるかなぁ?』とか『何をしたらいい?』とか聞いてくるけど、
『勉強しろ!』って言われる方がわかりやすいし、すっきりするんだけどな・・・」




私は、この生徒の話を聞いて、「なるほど・・・」と感心すると共に、
どもへのアプローチが、一筋縄では行かないことを改めて感じました。


成績が悪いことで、始終叱られている生徒にとっては、贅沢な悩みかもしれませんが、

今回のこの生徒にとっては、羨ましいどころか、物足りなさを感じ、寧ろ不満なのです。




水清ければ魚澄まずという諺が、適切かどうかはわかりませんが、

子どもへのアプローチは、バランスが必要なのかもしれません。

汚すぎる水では、子どもは育てませんが、清すぎる水でも子どもは育たないのです。




日常の、親が子どもに対するアプローチが、いつもいつも教科書に書いてあるような模範的なものであっては、
子どもも息苦しくなるのかもしれません。

叱ることは、一般的にネガティブに捉えがちですが、子どもに対する関心表現の一つなのです。




子どもの成長に大切なのは、親が子に真剣に関心を示すこと、
そして、時には、真剣だからこそ、親の感情や意見を伝えることも必要なのです。


ただし、感情的にアプローチすることはお勧めできません。


「お母さんは、あなたの勉強が足りないと思うわ」
「お母さんは、もっと成績が上げられるように勉強してほしいの!」のように、
愛(I)メッセージで伝えるのがいいでしょう。


お子さんの様子をよくよく観察して、
親に何を期待しているのか感じることも大切だ、と感じた今日この頃です。




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2014年9月2日火曜日

☆相反するメッセージ☆ @仲町台の個別指導



「親に『お前はもう中学生なんだから、何でも自分で考えて行動しなさい』
と言われた。

ちょっと不安だったけど、確かにそうだなと思って聞いていた。

ところが、後日、自分のやることなすことに、
『これをしちゃいけない』、『あれをしなくちゃいけない』と、とやかく言ってくるので、キレた」


という中学生がいました。




親としては、自律してほしいとの思いから
「自分で考えて行動しなさい」と子どもに言ったものの、

すべて子どもの行動にオールOKにしたわけではなかったのです。




こんな時は、事前に、

「どんな場面では自分で考え決断してやってもいい。
しかし、こんな場面では、親として意見を言う。」

という話をしておく必要があるのです。




親は、子どもに「自律しなさい!」というメッセージを出しながら、
一方では、「自律してはいけない!」と相反するメッセージ送っていることがあります。

親自身も意識していないことが多いのですが・・・。




このような、相反するメッセージを伝えることをダブルバインド(二重拘束)といいます。

どちらに転んでも、注意を受ける状況になるわけです。

そうすると、子どもは混乱します。どうしたらいいのでしょうか?




結果的に二つ目のとやかく言われることが浮きだってくるのです。

つまり、「あなたは、私の言うことを聞いていればいいのよ!」という
メッセージが強調されることになるのです。


子どもを自律させたいのなら、可能な限り一貫性のある態度や行動で
アプローチすることが大切なのです。




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