2014年7月29日火曜日

☆子どもを傷つけない断り方☆ @仲町台の個別指導



子どもの様々な要求を断るのに苦労しているお母さん、お父さんも
少なくないでしょう。



子:「お母さん。新しいゲーム買ってよ」


親:「何を言っているの!この間、買ってあげたばかりでしょう!」




子:「あれはもう古いんだよ。友達はみんな新しいゲームを買って
   もらっているんだよ」


親:「他人は他人でしょ!みんなが持っているからと言って何でも
   新しいものを欲しがるもんじゃないわよ」



子:「なんで買ってくれないんだよ」

親:「家(うち)には、そんなお金がないのよ」




子:「うそだよ。お金がないのになぜお母さんは、この間、新しい靴を
   買ったんだよ」


親:「裸足で外に出れないでしょ!」




子:「それなら、古い靴を履けばいいじゃないか!」


親:「何それ。お母さんは働いて買っているんだから、あなたに言われる
   筋合いはないわ。悔しかったら、あなたも働いて自分で買いなさい」



子:「まだ、働けるわけないだろう」


親:「それなら、あきらめるのね」


子:「なんてひどい親なんだ」




この親は、子どもの言いなりになってゲームを買ってあげるつもりは
ないようです。

しかし、断り方に一貫性がないので、断る理由が二転三転するとともに、
感情的なやり取りが繰り広げられ、子どもは納得できません。

「ひどい親」と言われるぐらいなら買ってあげた方が良いのでしょうか?



次の会話を見て下さい。

子:「お母さん。新しいゲーム買ってよ」


親:「この前、買ってあげたから、買う必要がないと思うわ」




子:「新しいのが出て、みんな持っているんだよ」


親:「そうなの。でも、お母さん、今、買ってあげるつもりはないわ」



子:「こんなに頼んでいるのに、なぜ買ってくれないんだよ」


親:「お母さんは、今、そのゲームの必要性を感じないので、残念
   だけど買ってあげられないわ」




子:「僕にとっては必要なんだよ」


親:「あなたが必要だと思っても、お母さんは必要性を感じないのよ」



子:「そんなのずるい」


親:「お母さんはずるいとは思わないわ。今、買ってあげる必要が
   ないと感じているだけ。どうしても買ってほしいなら、お母さん
   が買ってあげてもいいかなと感じられるようにして頂戴。
   『みんな持っているから』じゃ無理よ」




子:「なんて言えば買ってくれるの?」


親:「それは、あなたが考えることよ。あなたが、どうしても必要なら
   考えてみて。今日は、この話はここまでにしましょう」




子:「ちぇっ!」




この会話でも、子どもは要求が通らないので納得できていないかもしれません。


しかし、親が説得して諦めさせようとしているというより、感情的にならず、
「親が必要性を理解できない」という一貫性があるために、
親を説得できない自分にも「ちぇっ!」と言っているようです。



子どもの要求を断るなら、後半のような親の態度が
子どもを傷つけることが少なく、更に子どもの自律を促します



子どもがどうしても他者に対して要求を通したいのなら、
要求の対象である他者に


妥当性を理解してもらえるアプローチが必要であることを学べるからです。


ちょっと冷たく感じるかもしれませんが、下手に説得しようとするより効果抜群です。



もちろん、子どもの説明で要求を聞き入れてもいいかなと感じたのなら
可能な範囲で応えることも大切です。子どもにとって、いつも撃沈では
学びは得られませんから。






メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より

作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)


【入会やイベントに関するお問い合わせ】

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2014年7月22日火曜日

☆望ましくない行動の目的と対処法☆ @仲町台の個別指導



前回、子どもの望ましくない行動を指摘するだけでなく、
望ましい行動のやり方を教えて子どもに自信をつけさせることをお薦めしました。

しかし、望ましい行動の方法を知っていてもなお、
望ましくない行動を続けるケースがあります。




子どもには、「注目を得る(得たい)」という究極の目的があります。

子どもが小さければ小さいほど、自信がなければないほど、
親の庇護(関心)を得ずには生きられないからです。

ですから、注目を得たいという目的は、生存するための本能なのかもしれません。




そこで、一般的には、親の期待に叶う理想的な行動をすれば、注目を得られます。

しかし、親の期待が大きすぎると子どもは、

「正当な方法では、注目を得ることができない」

と、さらに自信をなくしてしまうのです。

そこで、親の期待に沿う行動を諦めるのです。




ところが、子どもの戦略はこれで終わるわけではありません。

それでも、本能が注目を得ようとします。

無視をされれば、生きていけないかもしれない、と感じるからです。




そこで、子どもは、親の注目を別の方法で得ることができないかと考えるのです。

それが、親の注意や批判、さらには怒りまで買うという方法です。

これによって、子どもは、

「親のネガティブなアプローチを受けることで、親の関心を得る」

という目的を達成できるのです。




この方法を学んでしまった子どもは、やがて、
いつでも親からネガティブなアプローチが得られるような行動を続けてしまうのです。

こちらの注目を得ることの方が容易い、と感じるからです。




期待する行動ではない!と親が感じ、その点ばかりを指摘しているとしたら、
子どもに、その行動を定着させてしまっているのかもしれません。




そんな可能性に心当りを感じたのなら、まず最初にすることは、

「望ましくない行動に対する注目を減らすこと」

「望ましい行動に今まで以上に注目すること」

です。


簡単に言えば、
望ましくない行動にはできるだけ口数を減らし、望ましい行動には口数を増やす ということです。




子どもの性格や態度は、
おとうさん、おかあさんのアプローチの影響が大きいのです。





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2014年7月15日火曜日

☆子どもに、「やり方」伝えていますか?☆ @仲町台の個別指導




親:「ゲームばかりして、早く勉強しなさい!」

子:「うん。わかったよ~」



これで、子どもが勉強を始めれば問題はないのですが・・・



親:「まだ、勉強していないの?早くやりなさい!」

子:「わかったよ~。仕方ないな~」

親:「何が仕方ないのよ!さっさとやりなさい!」



子どもが、「望ましい行動をしない」とか「問題行動をする」時、

親が同じようなことをいつも繰り返し言っているようなことはありませんか?




何度言っても子どもが行動を起こさないのは何が問題なのでしょうか?



もちろん原因は色々ありますが、まず点検してほしいことがあります。



それは、子どもの望ましくない行動を指摘するだけでなく、

望ましい行動が何であるか、どうしたらその行動が実現するのか伝えているか

ということです。




私たち親は、「悪い行動であること、ダメな行動であることを伝えれば、
子どもは当然わかるはず!」

と考えがちです。




親と子どもでは、知識や経験値が圧倒的に違うのです。

親が当然と感じていることでも子どもには見当もつかないこともあるのです。




ですから、子どもがすぐに行動に移せるように、

会話を通して、やり方を考えさせたり、伝えたりする必要があるのです。





親:「ゲームばかりして、早く勉強しなさい!」

子:「うん。わかったよ~」

親:「『わかった』って、何がわかったの?」

子:「勉強するんでしょ」

親:「それはそうだけど、あなたは、どんな勉強をするつもりなの?
それが決まってなければ、机の前に座ってもボーとしているだけでしょ」

子:「そうかも・・・」

親:「・・・でしょ!それで何するの?」

子:「宿題」

親:「なんだ、宿題があったの・・・。終わるのにどれくらいかかるの?」

子:「全部やるとしたら、1時間くらいかな・・・」

親:「それじゃあ、ご飯の前にやってしまったら後が楽になるわね」

子:「うん。そうするよ」

親:「じゃあ、お母さん頑張るあなたのために美味しい夕飯準備しておくわ。
わからない問題があったら、後で相談してね!」

子:「うん」





子どもの行動を評価して指摘するなら誰にでもできます。

子どもだって、兄弟や親の問題行動を指摘することはできます。

親として、指摘をしたなら、子どもが理想の行動を起こして、
理想の結果が出るまで見守る責任を持つ必要があります。



子どもが行動を起こして達成感が得られれば、子ども自身の自信になるのですから。


やり方にまで言及して、子どもの自信アップにつなげましょう!





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2014年7月8日火曜日

☆親の意見として伝えよう☆ @仲町台の個別指導



親:「何でテストがこんなに悪いの?」


子:「だって難しかったんだもん。」


親:「何が難しいの!?授業でやったことがテストに出ているのに、
     できないのは、あなたが勉強していない証拠よ!」


子:「ちゃんと勉強したよ!」


親:「勉強したのにこの点数ということはどういうこと!?」


子:「だから難しかったって言っているだろう。」


親:「全くあなたは、いつも訳ばかりなんだから!」




この会話を読んで皆さんはどう感じますか?

親として、この位のことは言いたくなると共感されますでしょうか。



しかし、一見普通の会話のようで、実は会話になっていないことにお気づきでしょうか。




上の親と子の発言の中で、主観的な部分を探してみてください。

ほとんどの発言が親あるいは子どもの主観であることにお気づきでしょうか。



例えば、「なんでテストがこんなに悪いの?」では、

「こんなに悪い」

は何を基準に親はそう感じたのでしょうか。


親独自の基準と比較していることに気づくと思います。




子どもの「だって難しかったんだもん」という発言も、

何を基準に難しいと感じたのでしょうか?

おそらく、子どもがテストで思ったほど自信を持って解けなかったから
難しいと感じたのでしょう。

他の生徒はそうは感じていないかもしれません。




このように見ていくと、よくある親子の会話は、

それぞれの思い込みで発言し合っていることが多いのです。




思い込みが親と子で違えば、本当の意味での会話は成り立ちません。


このような会話の表現を事実表現ということにします。

自分の主観(基準)で発言しているにも拘わらず、
客観的な基準で発言しているのが事実表現です。



そこで、



親:「このテストの結果、お母さんは悪いと思うのだけれど
   あなたは どう感じているの?」


子:「確かに悪いと思うよ。解いている時にも難しいと感じたし・・。」


親:「あなたも悪いと感じているのね。これは、勉強しなかったことが
      原因じゃないかと思うのだけれど・・・。」


子:「自分ではちゃんとやったつもりだったけど、
   やっぱり結果を見ると勉強が足りなかったのかもしれないなぁ。」


親:「勉強が足りなかった、と反省もしているのね。」


子:「そうなんだ。テストの解き直しをして、
   どんな勉強が足りないのか確認してみようと思っているんだ。」


親:「それはいいわね。次のテストでは、あなたの頑張りが
   良い結果につながることを期待しているわ。」





先ほどの会話と比べると雰囲気がずいぶん和んでいる感じがしませんか?


相手の話を受け止めた上で、自分の考えとして発言しているので、
感情的にならないスムーズな会話になったのです。



後者の表現を、前者の事実表現に対して、意見表現と言います。
「私の考えでは・・・」「私の意見では・・・」という表現です。


あくまでも意見として伝えているだけなので、
相手を不愉快にすることなく、つまり感情的にならずに意見交換できる表現方法です。




私たちの周りには、客観的事実のようで、
実は自分だけの思い込み(主観)ということが沢山あります。


互いに建設的な会話ができるよう意見表現でお子さんに話しかけてみてください。

意見表現で会話が変わります。


そして、親子の人間関係がより信頼に基づく関係に変わるのです。




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2014年7月7日月曜日

クロスロードの七夕@仲町台の個別指導

こんにちは。学習スタジオ クロスロードです。

今日は七夕、ということで、クロスロードの教室にも、笹を飾りました。

クロスロード生が作ってくれた飾りや短冊で、あっという間に華やかになりました。







勉強のこと、習い事のこと、家族の健康のこと。
願いごとにも、その生徒らしさが表れています。












先生たちも、お願い事をかきました。

みんなの願い事が叶いますように。

クロスロードで実現できるみんなの願い事は
しっかり叶えられるように、スタッフ一同頑張ります!



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仲町台の個別指導塾 学習スタジオ クロスロード

2014年7月2日水曜日

☆可愛い子には旅をさせる☆ @仲町台の個別指導

「早く寝なさい」

「勉強しなさい」

「遅刻しないようにしなさい」

「早くしなさい」


などと、口が酸っぱくなるほど、
子どもに注意を与えたり、子どもに指示を与えて、
親が疲れているとすると問題です。


子どもに過干渉になっている可能性があるからです。




「子どもに対する過干渉」とは、
子どもが考えたり行動する前に、注意や指示を与えて、

親が理想と考える行動をさせようと働きかけることです。




当初は、子どもも様々な干渉を受けることに抵抗を感じるかもしれませんが、

慣れてくれば、子どもは自分で悩んだり、考えたりする必要がなくなるので、
ある意味楽ですし、何かうまくいかないことがあれば、

「親が適切な指示を自分に与えないからだ」

と責任転嫁すればいいのですから、ますます楽ちんです。




以上のように、子どもは楽で、親は指示や注意を与えることで、
親であることを実感できるという面もあり、過干渉の負の連鎖は続いてしまうのです。


過干渉は、子どもから「考える機会を奪う」という点で、
将来に向けて大きなリスクとなります。




社会人になれば、親のように親身になって干渉してくれる人は現れません。
自分で、悩み、苦しみ、考え、自分の問題解決を図らなくてはならないのです。
さもなければ、社会の中で居場所を見いだせなくなります。


「三つ子の魂百まで」という言葉があるように、子どもの頃に身につけた姿勢や態度は、
なかなか変えることができません。




「可愛い子には、旅をさせろ」という諺もあります。


旅は、社会とか人生と考えれば、
「子どもの頃に社会の生き方や、人生との向き合い方を学ばせなさい」
ということです。




時には、干渉しないことが、子どもに旅をさせることなのです。

わが子は可愛いに決まっていますよね。

可愛い子だからこそ、子ども自身に課題を解決する環境を創っていきましょう。




親としての実感を、「子どもを見守る」ことでも得たいものです。





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