学校から受け取る通知表で、5段階評価で「2」をもらってきたら、
お母さん、お父さんはどんな対応されるでしょう。
学校の定期試験で、100点満点中「40点」だったら、お母さん、
お父さんはどんな対応をされるでしょうか。
例えば・・・
親:「何!?この点数!!だから、『勉強しなさい』って、いつも
言っているでしょう!」
子:「だって難しかったんだもん・・・」
親:「だってじゃないわよ!授業でやったことがテストに出されて
いるでしょう。ちゃんと勉強していれば、満点とは言わない
までも、もっと点数が取れるはずじゃないの!?」
子:「少しはやったよ。でも、全然わからなかったんだもん」
親:「少ししかやらないから、わからないんでしょう。
一生懸命やらないからこの結果なんじゃない。全く情けない。
しばらくゲームは禁止ね」 子:「しばらくって、どれくらい?」
親:「そんな問題じゃないでしょう!」 こんな会話は控えて下さい。お母さん、お父さんの気持ちもわかりますが、
感情的に、子どもを責めては、以下のようなリスクが考えられます。
1:終わったテストの結果だけを追求されても、今さら子どもには 何も術がなく、前向きにはなれません2:徹底的に責められるので、子どもの自尊感情が下がります。
3:仮に勉強を始めても、責められることの回避が目的になるので、 効果も継続性も期待できません。そこで、 テスト等の成績が出た時には、親子で分析してみましょう。 大切なことは、点数だけに注目するのではなく、まだ点数が伸びる 可能性を見出して、次回に向けて前向きにさせることです。
1:どんな問題が正解で、どんな問題を間違えたのか確認します。 できている問題は承認しつつ、正解と失点の傾向を発見します。 可能なら、教科書や学校指定の問題集と照らし合わせてみると、 正解と失点の傾向がよりはっきりわかります。
2:間違えた問題の解き直しをさせ、ケアレスミスで失点した問題を 洗い出し、更に加点できる可能性を共有します。
3:公表される平均点から問題の難易度を把握した上で、前回の テストと比較して伸びを把握して、必要に応じて承認します。 4:一通り分析を終えたら、何ができた可能性があったのか?を探し、 次回に向けた新しい行動を決めさせます。
以下は、上の4つのポイントを考慮した会話例です。
親:「テストを見て、どう感じた?」 子:「悪かった」 親:「そうね。あまりいい点数ではないわね。平均点は何点だったの?」 子:「50点」 親:「平均点が前回より低いから難しかったようね。でも、まだまだ 解ける問題があったんじゃない。だから、間違えた問題を解いて みようよ」
(解き直し後・・・) 子:「5問できた!」 親:「一つ2点だから、10点は多く取れたということじゃない。 さらに、解けなかったけれど、この問題教科書のこの問題と そっくりじゃない。教科書の問題を解けるようにしておけば、 更に点数が取れたじゃない。残念!どう、教科書の問題は テスト前に解いたの?」 子:「一回やったけど、もう2~3回やれば出来たかも・・・」 親:「そうね。次回は、何を気をつけて勉強する?」 子:「テスト前に、教科書の問題を3回は解く。それから学校の 問題集も2回は解くようにする」 親:「いいわね。今回と勉強が変わるから、必ず次回は点数が 上がると思うよ。がんばってね」 子:「うん」
今回の成績や学習成果は、子どもの人生のゴールではありません。成績、結果という節目を使って、子どもを常に前向きにして、
新しい行動に取り組めるように援助するのが親の役割でないでしょうか。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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