母:「勉強しなさい!」
子:「そんなに、『勉強、勉強』と言ったって、僕だって忙しいんだから・・・」
母:「何が忙しいのよ。部活をやって、帰って来れば、ゲームばかり
やって、時間がないわけないでしょ」
子:「僕だって色々忙しいんだから、少しぐらいゲームしたっていいじゃないか!」
母:「少しぐらいじゃないわよ。ゲームやるくらい勉強すれば、
お母さんだって何も言わないわ」
子:「わかったよ!本当にうるさいな!やればいいんだろうやれば・・」
「そんな時間がない」、「ぼくには難しい」、「私だって大変なんだよ」
とは、よく子どもが発する言葉です。
親からすれば、言い訳と聞こえる言葉ですが、それ以外に、
子どもにとっては本当にそう信じていることもあります。
言い訳にしろ、そう信じているにしろ、子どもの視点に課題があるのです。
子どもを含めて私たちの意識は、過去や現在、
そして未来を行き来することができます。
ところが、人それぞれに意識の癖があり、自動的に
どこかの時間に偏って意識を向ける傾向があるのです。
そして、「時間がない」、「難しい」、「大変だ」という言葉の源は、
現在に意識を向けていることなのです。
今、現在の状況を鑑みて、これらの言葉が自然に発せられるのです。
では、「いつやるのか?」、「いつできるのか?」と問われれば、
「それは、いつか」、「暇になったら」となるのですが、
こんな思考をしていたのでは、いつまで経っても自律出来ません。
そこで、「As if~?」
(「もし、~したら?」「もし、~できたとしたら?」)
をお勧めします。
前述の子どもの言い訳に対して、
「もし、時間があって、それができたとしたら、どんな結果が待っている?」
「もし、難しさを克服して取り組んだら、どんな結果が待っている?」
「もし、大変さを克服して取り組んだとしたら、どんな結果が待っている?」
と訊ねるのです。回答を急かさず、ゆったりとした姿勢で聴くことに心掛けて下さい。
すぐに親の期待する回答が、返っては来ないかもしれません。
しかし、このような質問が子どもの意識を「未来」に向けます。
この未来が子ども自身の望むものであれば、
今、現在の行動を変える意味が出てくるのです。
行動の意味は、モチベーションの源です。
親が常にこのような問いかけを心掛けていれば、
子どもの意識は常に「未来」に向き、やる気につながるのです。
自律させたいのなら、過去や現在の意識を「未来」に変えることです。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
【入会やイベントに関するお問い合わせ】
0120-59-1610
(月~土13:00~20:00)
0 件のコメント:
コメントを投稿