2014年9月9日火曜日

☆うちの親は叱ってくれない☆ @仲町台の個別指導


ある高校生から、こんな言葉を聞いて衝撃でした。

この言葉の裏には、「親が叱ってくれない」という不満があったからです。



模擬テストを終えたこの子は、「あー英語ができなかった」と言いました。



「ダメじゃないか。これからの時代、英語は、何をするにも必要だし、当面の大学受験では、絶対にできなくちゃいけない。
まずは、もう一度テストの解き直しをしてごらん。


「はい、わかりました。・・・でも、うちの親、叱ってくれないんだよね。」


「それは、君が自分で気づけると信じているからじゃないのかい?」


「そうかもしれないけど、『どうしたら、今度のテストで点数がとれるかなぁ?』とか『何をしたらいい?』とか聞いてくるけど、
『勉強しろ!』って言われる方がわかりやすいし、すっきりするんだけどな・・・」




私は、この生徒の話を聞いて、「なるほど・・・」と感心すると共に、
どもへのアプローチが、一筋縄では行かないことを改めて感じました。


成績が悪いことで、始終叱られている生徒にとっては、贅沢な悩みかもしれませんが、

今回のこの生徒にとっては、羨ましいどころか、物足りなさを感じ、寧ろ不満なのです。




水清ければ魚澄まずという諺が、適切かどうかはわかりませんが、

子どもへのアプローチは、バランスが必要なのかもしれません。

汚すぎる水では、子どもは育てませんが、清すぎる水でも子どもは育たないのです。




日常の、親が子どもに対するアプローチが、いつもいつも教科書に書いてあるような模範的なものであっては、
子どもも息苦しくなるのかもしれません。

叱ることは、一般的にネガティブに捉えがちですが、子どもに対する関心表現の一つなのです。




子どもの成長に大切なのは、親が子に真剣に関心を示すこと、
そして、時には、真剣だからこそ、親の感情や意見を伝えることも必要なのです。


ただし、感情的にアプローチすることはお勧めできません。


「お母さんは、あなたの勉強が足りないと思うわ」
「お母さんは、もっと成績が上げられるように勉強してほしいの!」のように、
愛(I)メッセージで伝えるのがいいでしょう。


お子さんの様子をよくよく観察して、
親に何を期待しているのか感じることも大切だ、と感じた今日この頃です。




メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より

作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)


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