親:「勉強しなさい」
子:「だって、分からないんだもん」
親:「どれどれ、これはね・・・」
説明が終わったところで
親:「どう?わかった?」
子:「うん!わかった!」
親:「こうやってやれば、できるのよ頑張ってね!」
子:「うん」
このようなほのぼのとした会話は、
小学生の特に低学年の内に交わされる会話でしょうか。
ところが、小学生も高学年になったり、中学生になると・・・
親:「勉強しなさい!」
子:「わかっているよ!」
親:「何がわかっているのよ!全然わかってないじゃない!」
子:「うるさいな!親はいいよな~。子どもに『勉強しろ!勉強しろ!』と
言ってればいいんだから」
親:「何言ってんの!勉強はあなたの問題でしょ!親心で言っているのよ!」
子:「何が親心だ!まったく、うるさいんだから」
こんな会話が想像できます。
実は、ある調査によると、「親が子どもに勉強しなさい」という頻度は、
小学生の低学年から中学生までほとんど変わらないようなのです。
しかし、低学年では、親が勉強の手伝いをしているものの、
高学年になると親の支援は極端に減ってきます。
つまり、高学年の子どもには
「勉強しろ」と言っているだけという傾向があるようです。
ところが、「勉強しろ」と言われ続けた子どもと、
あまり言われなかった子どもの勉強時間をくらべても
ほとんど変わらないのだそうです。
親子関係を崩しながら効果の上がらないことをしているようです。
さらに、子どもに勉強する理由を聞いたところ、
「将来就きたい仕事に必要だから」という理由が高学年になるほどに顕著に現れるのです。
そこで、高学年の子どもたちには、「勉強しろ」という機会を減らして、
将来のことを意識させる会話の機会が有効であることが想像できます。
親:「あなたは、将来どんな仕事をしたいの?」
子:「よくわからないけど、プロ野球選手がいいな」
親:「いいわね。どうやったらプロ野球選手になれるのかな?」
子:「大学までズーッと野球をやって、ドラフトで選ばれたらいいな」
親:「大学まで行かなきゃいけないんだ」
子:「高卒でもなれるかもしれないけど、僕は大学までじっくりやってからプロになりたいな」
親:「それじゃあ。しっかり勉強しないといけないわね」
子:「うん」
親にとって、夢物語と思っても子どもの話を一旦受け入れてみて下さい。
そうすれば、子どもなりの勉強の意味を発見できるはずです。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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