母:「ゲームばかりしていないで、勉強しなさい」
子:「だって、俺、勉強嫌いだもん」
母:「何言っているの!?中学生が勉強するのは当たり前でしょ」
子:「勉強なんかつまんないし、やっても無理だし」
母:「好きだと嫌いだとか言っている場合じゃないでしょ。
無理も無理じゃないも、やらなきゃわからないじゃない!
今、勉強しなければ、いい学校に入れないのよ。
いい学校に入らなければ、安定したいい仕事にも就けないのよ」
子:「別にいい仕事に就けなくたっていいよ」
母:「まったく!いつまで小学生みたいなことを言ってるの!」
この二人の発言を「事実言葉」ということにします。
それぞれ、自分の意見や視点で発している言葉に過ぎないにもかかわらず、
まるで客観的な事実のような表現方法です。
このような事実言葉は、客観的な事実のように言うので、
相手の意見や考えを封じてしまうため、相手に素直に受け入れてもらえません。
どんなに話しても決着せず、平行線です。
さらに、互いに受け入れられていないという感覚が人間関係を損ないます。
そこで、「意見言葉」をお勧めします。
意見言葉は、あくまでも自分の意見だと発する表現方法です。
母:「あなたが、ゲームが楽しいのはわかるけど、
もう中学生になったのだから、もう少し勉強してほしいのよ」
子:「確かに、勉強しなくちゃいけないのはわかっているけど、
勉強しようとしてもわからないし、つまらないんだもん」
母:「確かに、わからないと勉強する気にならないのは理解できるけど、
高校や大学に行って、もっと知識をつけて、
人の役に立てる人になってもらいたいのよ」
子:「僕も、高校や大学に行きたいとは思うけど、
今はやる気にならないんだよ」
母:「やる気にならないから、勉強しようと思わないのはわかるけどね、
今、少しは勉強していないと、後でその気になった時に、
やらなきゃいけないことがたくさん増えて、
益々やる気が出ないんじゃないかって心配なのよ」
子:「そうかもしれないなぁ・・・」
母:「そうでしょ。だから、一日、30分でもいいから、勉強してほしいのよね。
もし、わからないところがあれば、お母さんのわかるところなら教えてあげられるし、
お父さんにも協力してもらいましょうよ」
子:「そこまで言うなら、30分位でいいならやってみるよ。
もし、わからないところが出てきたら、やさしく教えてよ」
母:「もちろん、やさしく教えてあげるわ。
お父さんにも、あなたから質問があるかもしれないから、
やさしく教えてもらうように言っておくわ。
でも、自分でもお父さんにしっかりお願いするのよ!」
子:「ありがとう。わかったよ。それじゃちょっと勉強してきますか」
母:「お母さんの気持ちをわかってくれてありがとう!」
ちょっと出来過ぎのように感じるかもしれませんが、
自分の意見として伝えると、相手に通りやすいことを、
是非、実践で確かめてみて下さい。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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