親が子どもの心の中を覗くことができたらどんなに子育てが楽でしょう。
良好な親子関係が築けそうです。
しかし、残念ながら、親が子どもの心の中を直接覗くことはできません。
ただ、子どもの行動をよくよく観察していると、子どもの心の中を察することができます。
子どもの行動の背後には、一貫したストーリーがあるからです。
「なんで子どもがこんな行動するのだろう」と問い、考えるのは、
心の中を直接、覗こうとする姿勢なのです。
例えば、親が発した「勉強しなさい!」に対して、「うるさい」「うざい」なんて言ってきたとしましょう。
「なんで、こんなことを言うようになっちゃったのかしら」と悩むのではなく、
「勉強しなさい!」に対して、反抗的な言葉を返すこと(行動)で、
子どもが達成できること、得られることが何か考えるのです。
「自分にいちいち口出すな!」というメッセージを送り、親の口出しを止めようとするのです。
このような行動は、結局、子どもが「1人の人間に認めてほしい」、
または、「自分の方が力を持っている」ことを親に印象づけようとしているのだという心理(気持ち)を察することができるのです。
もし、子どもの行動から子どもの心理を理解できないで、
子どもの反抗に対して、親の口出しが減るとしたら、子どもにとって、成功です。
次に何か親が行ってくれば、同じ手を使うことになるでしょう。
「うちの子、反抗的な態度ばかり取るのよ!」という親の子は、
反抗することで、親の口封じに成功し続けているのです。
結果的に子どもが親と対等、もしくは優位な立場を得られるわけです。
子ども心理(気持ち)を察することができれば、
「そう。あなたは、もう子どもじゃない。自分のことは自分で決めて行動すると思っているのね」
そして、それでも、親として納得できないことがあれば、
「お母さんは、~してほしいの!」、「お母さんは、〇〇だと思うのよ!」とIメッセージで伝えることで、
子どもの意に即した形で親の気持ちや意見を子どもに伝えることができるのです。
まず、大切なことは、子どもの行動を理解できないものと捉えず、
行動から子どもの心理(気持ち)を察するように心掛けることです。
夏休みが終わり、子どもが変わる(成長する)時期です。
しっかりと子どもの行動を観察しましょう。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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