こんにちは。学習スタジオクロスロードです。
保護者の皆さんは、お子さんとの約束を実行できない時、どうしますか?
たとえば、こんなやり取りをしたご経験はないでしょうか。
母:「今度の日曜日にディズニーランドに行く約束していたけれど、
急に用事ができていけなくなっちゃったのよ。悪いけど、別の日に
してくれない?」
子:「なんで?約束したのに・・・。大人は本当、ずるいんだから・・・」
母:「何がずるいのよ。急な用事ができちゃったんだから仕方ないじゃない。
行かないと言っているわけじゃないのよ」
子:「お母さんは、よく私には約束を守りなさいというくせに・・・。
本当、大人は嘘つきなんだから」
母:「嘘つきとは何よ。お母さんに対してそんな口のきき方をするなんて、
そんなこと言うなら、もう連れていからね」
子:「いいよ。もうお母さんの言うことなんか信じないからね」
折角、親子で楽しみにしていた予定なのに、
親子の関係がしばらくギクシャクしそうです。
大人にだって都合があります。予定が入ってしまって、やむを得ず予定を
変更しなければならなくなった時、親は嘘つきの汚名を背負わなくては
ならないのでしょうか。
そもそも予定どおりに行かないことは人生につきものです。
こんな時どうしたらいいのでしょうか。
母:「今度の日曜日にディズニーランドに行く約束していたけれど、
お母さん、急に用事ができてどうしてもいけなくなっちゃったのよ。
あなたをがっかりさせてしまって本当に悪いのだけれど、今回は
許して欲しいなぁ・・・」
子:「エー。行けないってこと? ・・・何で?」
母:「今度の日曜日、どうしてもやらなきゃいけない用事が
できちゃったから、他の日に変えて欲しいのよ」
子:「楽しみにしていたのに・・・」
母:「そうよね。あなたが楽しみにしていたからお母さんも辛いのよ、
お母さんだって、凄く楽しみにしていたから、すごく残念なのよ」
子:「じゃあ行こうよ」
母:「ごめんね。どうしても、今度の日曜日はダメなのよ」
子:「どうしても?」
母:「ごめんね。どうしても・・・」
子:「わかったよ。それじゃあ許してあげる。
そのかわり、今日のご飯のおかずは、ハンバーグにしてくれる?」
母:「いいわよ。ハンバーグで今度の日曜日ディズニーランドに
行けなくなった残念会にしましょう」
子:「ヤッター」
前半の会話では、お母さんは急用を振りかざして、子どもを納得させよ
うとしているようです。子どもは、自分の感情を理解してくれない親に
感情的になって対抗しています。行けるに越したことはありませんが、
ダメな時があることは子どもでもわかるはずです。
それでも行きたくて、行けないがっかりしている気持ちを受け止めて
欲しいという気持ちが、反抗的な態度になってしまっていると考えられ
るのです。
後半の会話では、子どもの残念な気持ちをお母さんがはっきりとした
言葉で受けとめていることがわかると思います。
「これほど自分の気持ちを理解してくれているお母さんが、行けないと
いうのだから余程のことなんだな」と子どもも感じて理解してくれる
ようになるのです。
親はよく、子どもを説得しようとして事細かく理由を伝えることがあり
ますが、必ずしも子どもが理解できるとは限らないので注意が必要です。
子どもにとって親の言う理由が子どもにとって、理由として理解できない
可能性があるからです。
結果的に、「これほど言っているのに・・・(なぜわからないの!?)」と
親が感情的になり、前半の会話例のように後味の悪い結果になるものです。
「説得させよう」「納得させよう」とアプローチするより、
「子どもの気持ちを理解しよう」と努めると意外にしっくり落ち着くかもしれません。
メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より
作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)
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