2014年5月14日水曜日

★感情を理解することの大きな効果★ @仲町台の個別指導

こんにちは。学習スタジオクロスロードです。


保護者の皆さんは、お子さんとの約束を実行できない時、どうしますか?
たとえば、こんなやり取りをしたご経験はないでしょうか。 

母:「今度の日曜日にディズニーランドに行く約束していたけれど、
 急に用事ができていけなくなっちゃったのよ。悪いけど、別の日に
 してくれない?」

子:「なんで?約束したのに・・・。大人は本当、ずるいんだから・・・」

母:「何がずるいのよ。急な用事ができちゃったんだから仕方ないじゃない。
 行かないと言っているわけじゃないのよ」

子:「お母さんは、よく私には約束を守りなさいというくせに・・・。
 本当、大人は嘘つきなんだから」

母:「嘘つきとは何よ。お母さんに対してそんな口のきき方をするなんて、
 そんなこと言うなら、もう連れていからね」

子:「いいよ。もうお母さんの言うことなんか信じないからね」


折角、親子で楽しみにしていた予定なのに、
親子の関係がしばらくギクシャクしそうです。

大人にだって都合があります。予定が入ってしまって、やむを得ず予定を
変更しなければならなくなった時、親は嘘つきの汚名を背負わなくては
ならないのでしょうか。
そもそも予定どおりに行かないことは人生につきものです。

こんな時どうしたらいいのでしょうか。


母:「今度の日曜日にディズニーランドに行く約束していたけれど、
 お母さん、急に用事ができてどうしてもいけなくなっちゃったのよ。
 あなたをがっかりさせてしまって本当に悪いのだけれど、今回は
 許して欲しいなぁ・・・」

子:「エー。行けないってこと?  ・・・何で?」

母:「今度の日曜日、どうしてもやらなきゃいけない用事が
 できちゃったから、他の日に変えて欲しいのよ」

子:「楽しみにしていたのに・・・」

母:「そうよね。あなたが楽しみにしていたからお母さんも辛いのよ、
 お母さんだって、凄く楽しみにしていたから、すごく残念なのよ」

子:「じゃあ行こうよ」

母:「ごめんね。どうしても、今度の日曜日はダメなのよ」

子:「どうしても?」

母:「ごめんね。どうしても・・・」

子:「わかったよ。それじゃあ許してあげる。
 そのかわり、今日のご飯のおかずは、ハンバーグにしてくれる?」

母:「いいわよ。ハンバーグで今度の日曜日ディズニーランドに
 行けなくなった残念会にしましょう」

子:「ヤッター」


前半の会話では、お母さんは急用を振りかざして、子どもを納得させよ
うとしているようです。子どもは、自分の感情を理解してくれない親に
感情的になって対抗しています。行けるに越したことはありませんが、
ダメな時があることは子どもでもわかるはずです。
それでも行きたくて、行けないがっかりしている気持ちを受け止めて
欲しいという気持ちが、反抗的な態度になってしまっていると考えられ
るのです。

後半の会話では、子どもの残念な気持ちをお母さんがはっきりとした
言葉で受けとめていることがわかると思います。
「これほど自分の気持ちを理解してくれているお母さんが、行けないと
いうのだから余程のことなんだな」と子どもも感じて理解してくれる
ようになるのです。

親はよく、子どもを説得しようとして事細かく理由を伝えることがあり
ますが、必ずしも子どもが理解できるとは限らないので注意が必要です。
子どもにとって親の言う理由が子どもにとって、理由として理解できない
可能性があるからです。
結果的に、「これほど言っているのに・・・(なぜわからないの!?)」と
親が感情的になり、前半の会話例のように後味の悪い結果になるものです。

「説得させよう」「納得させよう」とアプローチするより、
「子どもの気持ちを理解しよう」と努めると意外にしっくり落ち着くかもしれません。


メールマガジン【子どものやる気を引き出す!親のアプローチ】より

作者:井上郁夫(心理カウンセラー・学習スタジオクロスロード講師)



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